1.仙台市教育委員会「学生サポートスタッフ事業」
仙台市教育委員会では、市立幼稚園、小・中・中等教育学校、高等学校からの要請を受けて、ボランティアとして学校内の様々なサポートを行う学生を募集し、学校に派遣する「学生サポートスタッフ事業」を展開しています。
東北大学では、全部で12大学ある連携大学の1つとして、2003年度より、仙台市教育委員会、学校、学内学生の三者をつなぐための窓口業務をおこなっています。
(左写真)2024年2月20日の協定締結式(水原,2004:49)
2.学生サポートスタッフの活動内容
学校のニーズに応じて、学校と相談のうえ活動内容が決まります。東北大学では、主に次の2つ区分を受け付けています。
①一般ボランティア:各教科や特別活動等の指導補助、休み時間の話し相手/遊び相手/相談相手、部活動での指導補助
②にこにこボランティア:配慮を要する児童に対する支援(小学校のみ、教職課程履修者もしくは心理学関連授業の履修者のみ)
3.ボランティアをすることのメリット
学校ボランティアは、学生の学校参加による地域教育の活性化と学生自身の社会成長を目的としています。サポートスタッフは「もう1人の先生」として先生をサポートし、また「お兄さん/お姉さん」として子どもをサポートする役割を担うことができます。子どもや先生と接することで、学校教育の現状を知り多忙で複雑化した学校教育に直接貢献できるだけではなく、学校現場で活動することの素晴らしさや楽しさを実感し、大学で学ぶことへの意欲向上が期待できます。
4.事務局の主な業務
学校ボランティア事務局では、学生サポートスタッフの募集広報、スタッフの登録手続き、教育委員会を通じて届く各学校からのボランティア内容の案内、ボランティアの申請手続き等をおこない、教育委員会と学校とサポートスタッフの三者を結び合わせています。また今後は、学生コミュニティの構築や研修を通じたサポートスタッフの力量形成にも力を入れていきます。
参考文献
水原克敏(2004)「大学生による学校参加ボランティア・プロジェクトに関する実践的研究」『教育ネットワーク研究室年報』4, 43-57.